キャラ弁最適化

この間キャラ弁について調べる機会があったのでクックパッド上に平成仮面ライダーをモチーフにしたキャラ弁がいくつあるか調べてみました。

ウィザード 47品
フォーゼ 85品/メテオ5品
オーズ 28品/バース4品
W 34品/アクセル 10品
ディケイド 18品/ディエンド 1品
キバ 10品
電王 15品
カブト 1品
響鬼 1品
剣 0品
555 3品
龍騎 3品/ナイト1品
アギト 4品
クウガ 2品

こう見てみると、フォーゼの品数だけ異常に多いことがわかります。かと言ってフォーゼがシリーズとしてそこまで人気があるというわけではないと思います。多分。
グッズの売上等のデータがあるわけではないですが、評判等を聞く限りでは一つ前のオーズの方が人気があるんじゃないでしょうか。
しかし、そのオーズの品数は28個、二号ライダーであるバースを含めても32と少なめです。
キャラ弁人口とか、そもそものクックパッドユーザーの数の増減があると思うので、単純な数字の増減だけで比較できるものではないとはいえ、Wとオーズを比較してもその数は10以上少なくなっています。

それで、色々なレシピを見ている内に、http://cookpad.com/recipe/1596889 このレシピに行き着いたわけですが、はい。
サンプル数1ですが、フォーゼは「母泣かせだったオーズと違ってかなり楽勝!」らしいです。
確かに、オーズとフォーゼのマスクを見比べてみると、オーズの基本フォームであるタトバコンボには、鷹をモチーフにした赤い装飾が施されていて、線的なパーツを作るための細かなカット技術が必要とされるのに対し、フォーゼのマスクは、ほとんどが面的なパーツで簡易に表現できます。
このように、キャラ弁的な人気には、その作りやすさが大きく関わっているのではないでしょうか。
キャラ弁の作りやすさというのは、形はもちろんとして、色にも大きく左右されます。
色についてフォーゼとWを比較して考えると、Wも造形自体は真ん中のセパレート部分以外はフォーゼ以上の簡易な形で表現できるような形状となっていますが、地の色が金や銀や、メタリックな青や緑だったりして、食材で表現するのには若干の困難が伴います。
安価で、可塑性があり、味としても汎用性が高い食材が存在するものと考えると、キャラ弁に置いて使いやすい色は、白(ご飯、はんぺん、チーズ)、赤(カニカマ、ケチャップ、トマト、パプリカ)、黄(卵)、黒(海苔)あたりであると言えます。
Wに登場する仮面ライダーアクセルが、レシピ数10という二号ライダーにしては比較的多い数存在しているのは、そのメインカラーが赤だからという理由があるかもしれません。

以上のことから考えると、面的な素材で表現でき、かつ、赤・白・黒の三色で構成されているフォーゼは、仮面ライダー史上最もキャラ弁に最適化されたデザインなんじゃないでしょうか。

また、現在放送中の仮面ライダーウィザードも、放送開始から二ヶ月程度でありながらレシピ数が47(11月8日現在)もあり、すでにフォーゼの半数を超えています。そんなウィザードも、メインカラーは赤、黒、白で、線的なパーツが必要となるのは目の周りと触覚部分のみなので、キャラ弁を作りやすい造形だと言えます。

実際にキャラのデザインを作成する際にそのようなキャラ弁方面への目配せが行われているのかどうかはわかりませんが、キャラ弁に最適化されたキャラを作るというアプローチの仕方もやり方としてはあるのかなーと思いました。
ただまぁそういったアプローチは、仮面ライダーのような物語が前提になっていてしかも一年やそこらで消費されてしまうものよりも、ゆるキャラのような、地域とか何かしらの対象に対して長い期間愛着を持ってもらう必要があるものの方が、適しているのかなとも思います。